色々あるけれど、たのしくいきてます。

しがないオタクの大きな独り言です。

推しをお祝いに行ったら軽く死にかけた話

きっかけは「生誕のイラスト描ける?(意訳)」という一通のDMだった。

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なんたる光栄でございましょう!
思わず屋敷しもべになってしまうのも許してほしい。

こんなことがあるだろうか。わたしの大好きな女の子の特別な日に、私の絵でお祝いできるというのだ。
これは完全に自主的なものではあるが、半オフィシャルになる。というのも、ライブ中にオタクたちが、アイドルたちが身に着けてくれるTシャツにプリントされるからだ。

 

しかしながら今回もまた現場の間が空いてしまった。
今年初めてかもしれないと思っていたら3月に行った以来だった。正確には今年度ぶりである。
と、いうのも。
メインで推しているジャンルで心を病む出来事があったためだ。防衛のために別のTwitterアカウントに引きこもり、なるべく悲しくならないように該当ジャンルの情報を入れないようにした。心の安寧と同時にアイドルの情報を入手する場所を失った。


するとどうなる?
吉本の配信を買いまくり、劇場に行きまくるオタクが爆誕していたのだ。


は?

 

いや、は? である。脈絡がない。いや、まあ少しはある。
昨年末に書いた通りお笑いは好きだし、地下劇場(※ビル二階)に行ったことだってある。

今年も東京ホテイソンの単独には行った。でも、天下の吉本に?(※東京ホテイソングレープカンパニー所属) なんで?


私には、悪い友人がいました。(昔話の導入)

私の好みと性癖を知り尽くし、布教が得意な悪い友人です。そんなことをすっかり忘れている私は、布教のつもりでその子を誘って東京ホテイソンの単独公演に行きました。
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その帰りにおすすめされたのが「ケビンス」でした。因果応報。
私はケビンスを知ったせいでおかしくなってしまった。
死んでも好きになるもんかと思っていた吉本芸人を好きになるきっかけを得てしまったのです。

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え? アイドルの話をしろ?
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もう恒例だろ、アイドルの話をすると思わせて前半で関係のない話をするのは。このブログに慣れてくれ。

 

 

さて、今回はケビンスの話をします。

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https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=7295
2021年1月結成、今年で3年目。

バカみたいな跳躍力で会場を驚嘆で包んだボケの山口コンボイさんと、その様子をツイートしバズり散らかした仁木恭平さんによるコンビ。

結成からわずか3年だが、それぞれの活動を経ているのでともに芸歴は10年を超えているというふたりは、昨年結成2年でM-1準決勝に進出
飛ぶ鳥を跳んで落とす勢いとは多分このこと。見た目が華やかなだけじゃなく、ネタが面白くて大好きになった。顔ファンならぬ脳ファンとして生きている。

髪型や眼鏡といったアイテムで見た目が全く変わっていたので気が付かなかったが、ツッコミでネタを執筆している仁木さんは以前オモコロにてライターをしていたという情報を得て合点がいった。知っている男だった。知らない男であれよ。
私が大学在学中に心を病んでインターネットに逃げていた時期に執筆していたようでそりゃ覚えているよな、と思った。
わかった上で記事を読み返した。記憶が呼び起されていく感覚が気持ち悪かった。

ネタが面白いなと思ったのは、そういう経緯があったせいだと思う。もともと好きなインターネットを随所に感じる漫才は、笑いのツボに入らないわけがない。すっかり虜だ。

お笑いというものはとてもいい。見ている間は何も考えなくていい。感情の引き出しを開け閉めする必要がない。ずっと「笑」でいていいことがどんなに幸福か。例外もたまにはあるが。

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馬鹿みたいな治安の渋谷の奥地にあるヨシモト∞ホールにも年末ぶりに足を運んだ。
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初めて生で見るケビンス。劇場のつくりのおかげであまりにも近く、動揺する。実在性を持つな。画面越しに見ていた人間を同じ次元で見るのが苦手だ。生きているのを実感させないでほしい。作り物であれ。

この日観劇したのは、ファン対応に関するものと葬式。特に後半は笑いと狂気と恐怖の入り混じった感情になるネタだった。残念ながらyoutubeなど気軽に見れる媒体で公開されていないので、観劇時に出会えることに賭けていただくしかない。
ネタの中で相方が死ねばロボットにし、自分の葬式はめちゃくちゃにする。知るほどに彼の死生観がわからなくなる。
感情がひとつでいいことが幸福だと思っていたのに、心がぐちゃぐちゃにされて、心地が良かった。そしてコンボイさんは想像よりも高く跳んでいた。

改めてエンタメは快楽に左右されるものだと思った。
良くも悪くも快楽を感じることができたなら、そのエンタメは私にとって良いものだ。


その快楽は、アイドルを前にしてもやってくる。


気が付けばあっという間の一年だった。
画面の向こうで輝く星を見つけて会いに行った。お話できてうれしかったあの日から瞬く間に一年が経って、二度目のお誕生日公演。ステージを見上げているだけだった私が、ほんの少しだけだけれど、ステージを彩るお手伝いをできるなんて夢みたいだった。

地下アイドル界隈に疎い私は、生誕Tシャツの正しい重みを知らずにいる。ただ、当日のユニフォームのごとくアイドルもオタクも皆が身に着けるものであることは知っている。
そのユニフォームに私の描いた絵がプリントされるなんてことが、あっていいだろうか。


あった。


あってしまった。
この日までに灰になったハイライトの本数をもう覚えていない。身体を死へ導きながらひたすらに描いた約一週間を私は称えたい。推しが、自分の絵を着ている。夢みたいだ。現実らしい。


この日、私は就活のために早朝から東京にやってきていた。
夜行バスで凝り固まった身体を前にもう若くないことを知りながら、待合室で化粧を済ませる。疲れで荒れ始めた肌にはメラノCCを塗りたくって黙らせることにした。
久しぶりに袖を通したスーツに違和感を覚えながらもなれない電車に乗り込んだ。

シミュレーションは完ぺきだった。
地図上でなぞったルートをそのまま行けば迷うことなくたどり着けるはずだ。最寄りの喫茶店に入り、朝食をとる。
二十分前になったので喫茶店を後にして、地図アプリを立ち上げ矢印にそって歩き出した。

こ こ は ど こ ?

本当に迷った。矢印に沿って歩いたはずなのにたどり着けないことがあるか。バカなのか。なぜたどり着く前に「目的地周辺です」でナビは止まるのか。

余裕をもっていたはずが5分前になってもたどり着けず「道に迷いました」と架電。専門学校に初めて行った朝も、数年前にバイトの面接に行った日も同じ電話をした記憶が蘇る。
走馬灯でもこの無様な電話を思い出すのかもしれないと思ったら死にたくなくなった。

それから10分してもたどり着けない私を見かねて入電があり、電話越しにナビをしてもらった。こんなやつ受かるわけないだろ。なぜか受かった(が、諸事情あって断った)。

気温のせいか、心象のせいかわからぬ汗をかきながら面接を終えた。早くスーツを脱ぎたい。逃げるように駅へ向かい、会場のある四谷……ではなく、


私は有楽町にいた。

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先刻までの記載を思い出してほしい。私はすっかりお笑いを見ることに愉悦を感じ、その虜なのだ。
有楽町には今年8月をもって閉館となる劇場がある
その定期公演にケビンスが出るというのでやってきた。

田舎に帰ってきたのかと錯覚するほど閑散とした商業施設の階段を上がる。昼時だというのにあまり人のいない飲食店と、レンタル式のミーティングルームを横目にホールへと向かう。
駅前の入り口から入ったために気が付かなかったが、建物脇にあるホール専用の入り口から入れば、階段のそばにATMが設置してあった。吉本に口座を握られている恐怖が一瞬よぎった。

90分間のライブは3組ごとにネタとクロストークを行う。ケビンスはトップバッターだった。冒頭からクライマックスというのはこういうことを言うのか。十数年越しにヒーローの言葉をかみしめた。
劇場の作りが違うと見え方も違う。ムゲンダイは見下ろすような作りだが、有楽町は見上げるような作りだ。コンボイさんのジャンプはより高く感じた。

理想の商店街を作りたいという趣旨のネタで、少し前に見たオモコロチャンネルを思い出した。


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属していた人間の思考というのは似通るのかもしれない。その後に予定されていた「囲碁将棋-1」も観たかったがチケットが完売していたため退散。配信で見た。


生誕ライブまではまだ時間があることに気が付いて、そのまま献血ルームへと向かった。

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これを読んでいる人間は真似をしないでほしいのだが、私は先の予定で血肉沸き踊ることが想定されているときに少しでも冷静になるために献血に行く習性がある

思えば昨年末に初めてヨシモト∞ホールに行ったときにも観劇前に献血をしていた。動揺や興奮を献血で誤魔化している。絶対やめたほうがいい。やめられない。

この日の献血ルームでは、16時までに献血を終えるとマジックを見せてもらえるというが、ルームに入ったのが15時半過ぎだったので遠巻きに眺めることで諦めた。無音でかかっていた「ツギクル芸人グランプリ」を腹話術くらいのスピードで流れる字幕で追いかけながら、推しの優勝を願う。この日は久しぶりの400ml全血だった。

献血が終わりロビーに戻ると、マジシャンはいなくなっていた。代わりにTVの中では決勝戦が行われていて後にブームを起こす「Pizza man」が踊っているところだった。

 


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大会は「Pizza man」ではなくずっと推していたナイチンゲールダンスが優勝した。嬉しくてロビーで少し泣いた。注射が怖くて泣いている女みたいになってしまって恥ずかしかった
ナイチンゲールダンスは優勝した直後の凱旋公演でも「Pizza man」をカバーするし、

 


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楽屋でも大盛り上がりだったという。

ある意味で「Pizza man」が優勝したといっても過言ではないのではないだろうか。ツギクルは完全に「Pizza man」である。乗り遅れるなこのビックウェーブに。

pizzaman

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インスト、無駄にかっこよくて最高。

献血を終えてほどよい時間になったので会場に向かう。
ずっと頭が沸いている。午前中の失敗などもうどうだっていい。電車に乗り間違えないことだけ気を付けられれば。

無事でした。

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会場に入って私の絵がプリントされたTシャツと対面し、夢みたいだと再度思った。身内がTO過ぎて前年に引き続き笑ってしまうのだけれど、最高のフラスタも見れて幸せだった。

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ライブが始まり、メンバーが出てくる。みんなが私の絵を着ていて頭の奥がぼおっとした

ライブ内容については言及を避けるが、愛がとっても詰まったステージであった。メンバーカラーの紫と、彼女の好きなもので溢れた会場。彼女だけがプリンセスだった。

主役は小紫みんちゃんその人であるが、私は箱推しなのでなんだかんだ全員を見る時間が多い。目の前に来てくれた子や歌っている子を追ってしまうので、ファンサを見逃してしまうことがある。私に目があと8個くらいあれば。

特に白乃リナさんからのレスがたくさんあった。私の目の前にリナさん推しの方がいたのに飛び越えて私に愛をくれる時間がたくさんあった。幸。終演後に「たくさんレス来てたね」と言われて「寵愛を受けているので…」と思わず答えてしまった。前回の治安悪現場で「お前…かわいいな…」とパフォーマンス中に言われたという自信が私をそうさせている。早く殺してください。この悪しきモンスターが育ち切る前に。

案の定(案の定?)全員とチェキを撮った。
もう私には誰かひとりなんて選べない。全員が好き。まじでそう。Chu! 箱推しでごめん♡


個人の話ではなくまじで全員との共通の話なんですが、チェキの順番が来るとほぼ第一声で「迷子になったの?」と言われた。推したち、オタクのTwitter(※現在のX)見すぎ。言われるたびにへらへらした。コミュ力0すぎるだろ。
午前から来て就活をしていた旨を話したら、りおさんに「一緒に住もう」と言われオタクはまじで動揺してしまった。別界隈のオタクをしている友人が推しに似たようなことを言われている話を他人事のように笑っていたが、自分の身に降りかかると思わなかった。きしょオタクの笑い声と変な震えが出て「また震えてる」と指摘されて照れた。私、もしかして童貞?
こんな可愛くてえっちな女の子と一緒に住んだら絶対良くない。いや、住みたくないわけではないが(葛藤)
そもそもその直前にりおさんのチェキ列空いてる! 今だ! と思って駈け寄ったらその挙動を「可愛い」と称されてしまって「穴掘って埋まってますぅ~~!(萩原雪歩)」になったせいで全部情緒が崩れた。私に対する「可愛い」まじで事務所NGにしようかな。事務所なんか入ってないけど。
壇上から「見てたよ、レス送ったの気が付いた?」と微笑まれてドキドキした。もちろん気が付いていたけど「本当に?」といたずらっぽく言われて自信を無くしてしまう。「動画撮ってるときにレスしたからちゃんと見返してね」とささやかれた。この女の子はもしかしたら悪魔かもしれない。ただ、こういう女の子になって男を手玉に取っていきたいとも思った(?)


みんな生誕Tのイラストを私が描いたものだとわかってくれていた。この日まで全くツイートしていなかったのに。過去に描いたものがあるのでピンと来てくれたらしい。嬉しい。
みんちゃんは「○○の絵でしょ?」とほほ笑んでくれた。みんちゃんの好きなものをたくさん詰め込んだので本当にうれしかった。リナさんは「私のときも描いてほしい」と言ってくれた。自分の絵にそんなに自信がなかったのだけれど、メンバーもオタクもみんな可愛いとほめてくれて本当にうれしかった
大好きな女の子の幸せを願いにきたのに、こんなに幸せをもらっていいのかと不安になるくらいだった。

れいなさんには以前の定期公演でのプロデュース回があまりにも最高でそのお礼をしたくて地元のおいしいものを詰め合わせにして持って行った。遠方で平日に現地行けないオタク、いつも画面越しでしか堪能できないが「幸」が過ぎた。
れいなさんがあまりお菓子類を食べないと聞いていたので、即席麵やスープなどをメインに選んだ。インスタでそんな「気遣いがうれしい」と書いてくれていて私もうれしかった。

ありちゃんは相変わらずかわいい。まじで特筆すべきことがかわいいでしかなくなってしまうくらいにかわいいんだよな。さすがにありちゃんにまで迷子になった話をされると思わなくて恥ずかしさで爆笑してしまった。ありちゃんの前だと語彙が死んで「かわいい」しか言えなくなってしまうのだけれど、爆笑したせいでいつもより会話ができてよかった。迷子、なっておくもんですね。


あんじゅさんのことをアルカナビスのイケメン枠だと思ってたんですけど会いに行くたびに可愛いところをたくさん見つけて可愛いね…になってしまう。(代わりにリナさんがイケメン枠になりつつある。不思議だね)
相変わらずすら~っと長くてスタイルがいい。早くこの脚が欲しいな、と妖怪みたいなことを思ってしまう。痩せます。
今回みんリナあんの三人で歌唱した「ダメなんだ!」が新鮮でかっこよくて最高だった。

ダメなんだ! (updated)

ダメなんだ! (updated)

  • アルカナビス
  • J-Pop
  • ¥153
  • provided courtesy of iTunes

みんちゃんのパフォーマンスの成長はもちろんのこと、リナさんとあんじゅさんがみんちゃんのことをそっと支えつつも背中を押しているようで。私はあんじゅさんの「ダメなんだ!」のファンなので、ソロ音源がほしいです、偉い人。え、ダメなんだ? そう言わずに……。


にっこにこで帰宅したが、実は帰りの駅で急に体調を崩して死にそうになった。頭の奥からじんわりと指先が冷たくなって、吐き気がした。立っていられなくてしゃがみこむ。電車が来た時、座る席があって安心した。乗り換えを難なくこなして、該当の駅につく。吐けるものなら吐こうかと思ったが世界一吐くのが下手なので何もでなかった。

そう、この女貧血である

普段成分献血血漿や血小板などを抜いた血液が体内に戻されるので、回復が早い)を行っているのだが、ベッドの関係で全血(体内に戻すことなく決められた量をそのまま抜かれる)を行ったので物理的に血が足りていなった。己の体力を過信していたが、そろそろ若くないのだ。

興奮を抑えるための献血、これはとってもリスクがある。
私のようになりたくない皆さんは、献血のあとは激しい運動をしないこと、飲酒や喫煙を控えることを肝に銘じてほしい。私との約束。

 

ライブからあっという間に一か月経ってしまった。
これからも小紫みんちゃんとアルカナビスが大好きだ。
アルカナビスはついにCDデビューが決まり、リリースイベントの真っ最中だ。詳細はリナさんのリットリンクが有能なのでぜひこちらを見てほしい。未だ遠方でくすぶっている私の代わりにたくさん彼女たちに会いに行ってほしい。

 

生誕祭、チョキピース!!(©山口コンボイ